イラストレーターIllustratorとフォトショップ何が違う?
目次
超初心者の頃は、イラストレーターとフォトショップの違いがわらないこともありますよね?
私もそうでしたから、誰かに聞いたり調べたりして段々と使い分けていくようになりました。
それではその違いについて述べてみたいと思います。
あまり難しい説明は得意ではないので、直感的な説明になります。
1.イラストレーターの特徴はベクターでフォトショップはラスター
2.写真はフォトショップで扱い、イラストレータでは文字やロゴを作成する
3.フォトショップで調整した画像を最背面に配置し、イラストレーターの文字やロゴは最前面で作成する
それでは1のベクターとラスターについて説明します。
イラストレーターの特徴はベクターでフォトショップはラスター
図はイラストレーターで制作した当サイトのロゴデザインで、ベクターだったものをラスター画像に変換して書き出したものです。
ベクターのままだとイラストレーターの.aiファイル形式になるため、このサイトにアップできなくなるのでラスタに変換したわけです。
このサイトはワードプレスというCSMの一種でテンプレート型のブログ構築システムを使用して作られています。
ダウンロード用のファイルとしてzipに変換してワードプレスにアップロードはできるんですが、サイト上で閲覧可能なファイル形式としてはaiファイルはアップロードできません。
他にもpsd形式や拡張子のないファイルなどもアップロードできない不適切なファイルになります。
ベクターとラスターの違いは何と言っても拡大した時に顕著に現れる画質の違いです。
図はイラストレーター上でロゴを500%に拡大したものです。
つまりベクターの状態で500%に拡大しました。
シンボルの7角形のアウトラインに注目です。
みてわかる通りラインににじみがありませんね?
ベクターでは5倍にする前と5倍に拡大した後のアウトラインに変化が見られず美しいままです。
では次にラスターを500%に拡大したらどうなるか?
いかがでしょうか?
アウトラインが滲んできましたね?
ギザギザに見えてきました。
イラストレーターで制作したベクターをラスタに変換して拡大したものと、ベクターのまま拡大したものの違いが画像のアウトラインにはっきり現れています。
もっとわかりやすく、さらに200%拡大してみましょう。
このようにベクターならどれだけ拡大してもアウトラインは綺麗なままです。
これは実用場面でどういうことが起きるかを例え話で説明しましょう。
Aという会社がロゴデザインをデザイナーに依頼してA4チラシ用の新しいロゴを作りました。
しばらくしてその社長は新しいロゴで大きな看板を作ることにしました。
大きさは横2100mm×縦2970mm。
チラシで制作したA4の10倍の大きさです。
納品したロゴはラスター画像だったため、看板はラインが滲んで使い物になりませんでした。
一方・・・
Bという会社の場合は、同じようにA4のチラシでロゴを刷新し納品の際に、aiファイル、jpegファイル、pngファイル、psdファイル、と4種類のファイル形式でA4チラシを納品してもらっていたので、10倍の大きさにする時にaiファイルからベクター素材を10倍にし、背景の画像を元画像の解像度の高い画像と差し替えて作り直す事に成功しました。
なんてことが起きちゃうわけです。
そのラスタを500%に拡大して、さらに200%拡大した画像がこれです。
ここまで来ればもうお分かりかと思います。
そういう理由でロゴの納品は必ずベクターつまり、イラストレーターのaiファイル形式とjpegやpngあるいはpsdといったフォトショップ扱うファイル形式で納品します。
aiファイルが納品されていれば、印刷業者などがイラストレーター上でベクターのまま拡大し、10倍の大きなロゴを作ることもできます。
イラストも同じことで、フォトショップで描いたモノはラスター画像ですので、納品したら拡大して使い物になりませんから、必ずイラストレーターのペンツールなどベクターで描いた方が後々応用範囲が広がります。
看板や、A1ポスターなどに使用することも考えて、画像の場合は解像度が大事ですが、文字やイラスト、ロゴの場合はベクターで制作されていることがとても重要と言えます。
つまりここが、フォトショップでできないベクター制作、イラストレーターの出番ということです。
写真はフォトショップで扱い、イラストレータでは文字やロゴを作成する
次に2つ目の違いについて説明します。
写真はラスター画像つまりビットマップ形式という正方形のドットで構成されています。
難しい話は他に譲るとしまして、先ほどの例えでA4チラシの話が出ましたが、ラスタ画像に変換したA4チラシをフォトショップでA1に拡大したら1つ目の話のようにラインが汚くなってしましますので、変換する前のイラストレーターで作り直します。
イラストレーターにはラスター画像とベクターで出来た、文字やロゴが配置されていますので、背景の画像は拡大するのではなくて、解像度の高い画像と差し替えます。
A4のチラシで使用した画像は、元画像の解像度が高くないといけません。
スマホで撮影したような画像はチラシでも解像度が低い場合は使えませんし、A1ポスターではまず使えません。(スマホでも解像度の高い機種や設定なら大丈夫かも!?)
それだけ元画像の解像度は大きく無ければならないわけです。
A1サイズと言うと、ピクセルでは8185px×11589pxで、ミリ単位では594mm×841mmとなります。
A4サイズで言うと、2894px×4093pxで、ミリ単位では210mm×297mmとなります。
例えば、A4サイズのチラシを作る際に11589px四方の画像を4093pxにする場合は問題ないので、解像度が下がれば操作も早くデーターも軽くなるので作業しやすくなります。
むしろ、作業効率を考えると、制作物に合わせて画像サイズはリサイズして縮小するべきですが、元画像は必ず別名で保存して取っておかなければ、今回の事例にように、後で拡大したポスターを作るときに、素材の画像を別名で保存せずに、上書き保存した場合は解像度は元に戻りませんので要注意です。
メールに添付して送る場合もA4チラシに合った解像度のファイルを画像として扱うと容量が軽いので送る側も受け取る側も扱いが良いと思います。
大きな画像をフォトショップで縮小してA4に合った大きさで使用します。
同じデザインのA1サイズ拡大となると、元画像の11589pxを使って作り直します。
イラストレーターの配置で画像を読み込み、文字やロゴなどのデザインを載せて行きます。
ちなみに、A4にしてもA1にしても背景となる写真の解像度が足りない場合は、仕方なくラスターで拡大しますが、先に説明した通り画像のラインなどが滲んでしまいますので、ご注意ください。
フォトショップで調整した画像を最背面に配置し、イラストレーターの文字やロゴは最前面で作成する
では、ここからはランサーズのコンペで使用したデーターをサンプルに説明して行きます。
2018年5月のランサーズコンペでホームページのトップページデザインコンペが行われました。
悔しくも落選したものですが、フォトショップとイラストレーターを使用して作成していますので、サンプルとしては良いかと思います。
まず仕上がりのイメージをご覧ください。
実際にクライアントに提案した実例です。
画像を使用している箇所では画像が最背面に配置され、文字やロゴが最前面に配置されています。
もちろんその中間に他の画像やイラストを配置することも可能です。
ここではわかりやすくするために、最背面と最前面の話だけすることにします。
制作はイラストレーター上で行います。
なぜかというと、ベクターが最前面に来るため、フォトショップでは最終的な制作が出来ないからです。
画像の大きさや、明るさ、コントラスト、彩度などはフォトショップに素材を読み込んで調整します。
フォトショップで調整した画像をイラストレーターに配置から読み込んで行きます。
ここで注意点がありますが、最初にロゴや文字を作っていた、あるいは画像を配置した後に文字やロゴをベクターで作ったけれど、配置した画像を再調整した、あるいは背景画像を他のものと差し替えた場合、画像が最前面に来ることがあります。
「あれ?文字はどこに行った?ロゴが消えた?」
なんて勘違いすることもありますので、何を最後に作ったのか?配置したものか?
考えて、配置した画像を最背面に配置することで、下の階層に隠れていた素材を前面に出すことができるようになります。
では例えの画像をご覧ください。
この図ように画像を最後に配置した場合は、ロゴや文字が背面に隠れてしまいます。
実際に背面には文字とロゴがありますので、この場合は画像を選択し、一旦、Macの場合はコマンド+Xでコピーして消して、直ぐにコマンド+Bで最背面に配置しなおします。(Windowsの場合はコントロール+Xとコントロール+B)
逆に文字やロゴを最前面に配置する場合は、読み込んだ画像を一旦ロックします。Macの場合はコマンド+2でロックした後に、背面のロゴや文字をドラックアンドドロップで選択して、先ほどの要領で、コマンド+Xで消して、コマンド+Fで表に出して最前面に配置します。
このようにフォトショップで調整し配置した画像は多くの場合、最背面に位置させ、その背景画像の上に様々な情報を載せて行くことが一般的な方法だと思います。
制作の方法についてはこれが正しいというのは明確ではありませんが、表現形態の基本的なスタイルはこのような順番かと思います。
私はアドビのcreative cloudを使用し、アドビのフォトストックを使用しています。
月々3480円で10点の普通アセットが使用できます。
10点以下の場合は翌月以降に加算されて行きますので、解約しなければストックがどんどん貯まる事になります。
私も制作が少ない時には100点以上貯まったこともあるくらいです。
サンプル画像にAdobeの透かしが入っているものは購入前のもので、当選したり、クライアントが気に入って報酬が前払いで振り込まれてから実際に購入します。
まとめ
いかがでしたか?
超初心者にとって実例や例え話でなるべくわかりやすい記事にしたつもりですが、自分で読んでいてもわかりにくい言葉や表現があるかもしれないと感じました。
イラストレーターとフォトショップはWebデザインでも印刷物でもとても利用頻度の高いアプリケーションだと思います。
この両方を使いこなす事でデザイン表現の幅が格段に広がります。
どちらか片方では行き詰まることもあると思います。
前の記事でもAdobe Creative Cloudの話をしましたが、単体だと月々2480円を上限に契約が出来ますので、最初はどちらか一つ使ってみて、2つ目を使用する時には、コンプリートプランに変更した方が良いかもしれません。
私も最初はフォトショップから扱い始めて、慣れてきた頃にイラストレーターを使い始めました。
ベクターとラスターの違いもわからないままのスタートでしたが、今となっては両方使い続けて良かったと思っています。
これからAdobeを始めようと考えている方や、始めたばかりの方の何らかの参考になれば幸いです。
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